倉品さんの「こんなに簡単にちゃんとできちゃう演劇」二日目

今日は昨日より参加者も多く、なんとなくやる気もアップしてきたかな。
パスタまわしでウォーミングアップ。


昨日は「TVドラマ風お芝居」だったけど、今日は「CM風お芝居」をつくる。とのこと。
つまり、昨日のは「日常のリアリティ」で、今日のは「非日常」で、ありえない動きなどの非現実性を求める。
まずは倉品さんからやり方の説明。
難しく言うと「ポストモダン」。平たく言うと「ストーリーを一度解体して再構成する」。


手順は、
1)グループに分かれる。
2)昨日のオフィーリアの絵から連想したことのメモ(これが解体したことになる)を見せ合い共有し、共通のテーマを見つける。
3)共通テーマを表現するシーンをつくる(これが再構成)。


ルールは
1)身体のルールを決める。(非日常の動き方)
2)オフィーリアの歌「ヘイノンノニノニヘイノニ(Hey non nonny nonny hey nonny)」を入れる。
3)構図を考え、工夫する。


昨日参加しなかった人に平土間の色んな場所に立ってもらって、立つ位置により受ける印象が全然違うことを、倉品さんが説明してくれた。
とにかくルールはこの3つだけ。あとは何をやってもいい。(何も規制がないというのは面白い反面難しいと思うのは私だけではないでしょぉ)


昨日参加した人たちが4人ずつ3グループに分かれてそれぞれ話し合いに入った。倉品さんがアドバイスしながら回ってくれる。
一方今日だけ参加の人は、昨日やった「TVドラマ風リアリティのある芝居」の方にチャレンジ。こちらは野口さんが見てくれてる。


そして発表。

まずは「非日常CM風」。今日の作品は文章にしにくいなぁ。

1)平土間の真ん中。四角の四隅に立った4人。布、トイレットペーパー、マリン缶、花を持ちしばし踊りのような動き。やがて「ヘイノンノニノニ・・・」の声と手拍子とともに四角の辺を歩き隣の角へ。で、これを繰り返し最後は中央に集まり。。。。みたいな作品。

2)平土間舞台の両端に暑がる人と寒がる人。中央から民謡風「ヘイノンノニノニ」の声と共に男が台車に乗って幸せそうな顔で現れる。台車のまま舞台を回る。彼の近くでは寒さ暑さが和らぐらしい。何周かして中央へ消える。。。みたいな作品。

3)平土間の真ん中。たまごマラカス、マリン缶、薄い布などが散在している。4人はそれらの楽器や布を手にとっては置き場所を変えたり転がしたり。やがて光がさすほうへ(中庭側のカーテンの後ろ)2人が消えてあとの2人も途中まで追いかけて。。。。みたいな作品


次に「日常TVドラマ風」
1)茶店でお茶しながら何の映画を見ようか話をする男女。そこへ女の母が現れ一緒に映画することに。盛り上がる母娘に一人気まずい男。

2)レストランでメニューを見ている母娘。そこへ相席を申し入れる男。よく見たら娘の同級生。仙台弁をバカにされたと思い母娘はむっとして帰っていく。


一通り発表が終わったところで、倉品さんを囲んで集まる。
倉品さんの感想&お褒めのお言葉&ダメ出し。


例えば、「非日常CM風」の1つ目は構造がしっかりしてて安心して見られた。とか。
2つ目は身体の使い方をもっと工夫を。とか。
で、暑がる人と寒がる人を倉品さんの振り付け(?)でやってみたらすごくメリハリがついた。
3つ目は、ルールがわかんなくて、分からないけど見てしまう面白さってのがあるよね。っていうことか。

「日常TVドラマ風」の1つ目は野口さんがあまりセリフを言わないのが良かった、とか。2つ目はドアを開けるとか空いてる席を探すとか難しい動作はやらない方が良い。とか。


で、このシーンを倉品さんがちょっとずつ止めて指導ながら再演。
注意されるとそこに神経が行くから、繰り返し演じるのって段々と自然じゃなくなってしまう。相席男K君、徐々にぎこちなくなってきたぞ(笑)
倉品さん曰く「自然な動き」で「再現性に耐えられる」ものを作るのはとても難しいのです。


何人かがこのシーンをやってみた。
ここで何回も注意されたのが「声が小さい」
。。。昨日も言われたのにねぇ。。。学習しよう!


それから、倉品さんがTさんの名演技に泣いたという昨日の「介護サービス員と認知症の老人と嫁」のシーンも、Tさん以外は昨日と別の人で、倉品さんがちょっとずつ止めて指導ながら再演。

ここでもやはり「再現性に耐えられるもの」の難しさを実感。
同じことをやっても、演る側も観る側も一度目の感動はなくなるので、モチベーション的にも常に新しい何かを求めていなければならないのだ。


最後はみんなで感想を述べ合った。この車座反省会のようなものは、昨日K山さんから提案があったので倉品さんが早速実践してくれたのだ。

みんなの感想は長文になるので省略するけど、今回「楽しかった」とかだけじゃなく、具体的な反省点や感想が出たように感じる。・・・限られた時間でつくるので、たぶんみんな満足いく作品にはなってないんだと思う。
もうちょっとやりたそうな空気があった。
これって自主WSに繋がるとうれしいよね。


倉品さんは、私たちにはそれぞれの素材がちゃんとある。と言ってくれた。
でもプラスアルファが必要。もうひと伸びするにはどうしたら良いか、というのがこれからの課題でしょぉ。と。

なので、参加者が夫々今後やってみたいことをドンドン提案して欲しいなぁ。




。。。WSはとりあえずここで一旦おしまい。
この後、自主WS「既成の台本を読んでみよう」の参加者+αで、倉品さんに見てもらう時間を頂いた。
まず、どんなカンジでやったのかを再現。(句読点で区切ってまわし読み)
その後、倉品さんの指示で、役を分けた。ガートルード役3人、ポローニアス役2人、ハムレット役7人。
ハムレットのセリフは7人で読む。どこで入っても抜けてもいいけど止めない。。。。ってのでやってみたら、すっげー面白かった。句読点交代だと何言ってるか分かんなくなることがあったけど、これなら意味も分かる。噛んでも他の6人が一緒だからちょっとごまかせる。テンポよく進むので、長ゼリフも気持ち良い。倉品さんも「自分の台詞を食えるなんて普通できない」って面白がってくれてた。



ハムレットをやるのか、そもそもシェークスピアをやりたい人がどれだけいるか、まだわかんないけど、自主WSから芽生えた10周年の種。1個増〜えた!!



くらしなさん、のぐちさん、2日間ありがとうございました。
来月もよろしくお願いしま〜す。


み〜でした。