池田邦太郎さんWS 2日目。



2日目。


えずこホールに到着すると、池田さんがいない。フォルテに行ったそうだ。
すぐに戻ってきた。僕もフォルテに行っていたのに会わなかった。


さて、そんなのはおいといて、WSは早速始まった。


最初にストロー笛のおさらいをする。
6mm口径のストローに5mm口径のストローを差込み、前後にスライドさせながら吹くと、トロンボーンの原理(大げさな)で音の高さが上がり下がり・・・したようには聞こえない。あくまで個人的には。ほんの気持ち、といったところ。活用するのは少し難しいかも。


次は、持ってきていたスチール缶を使う。
まずプルタブを切り離し、縦に1本切込みを入れる。キッチンバサミで作業するため、皆四苦八苦している。それを池田さんは易々とこなしてしまう。次に、プルタブを起こすときに缶内部に押し込む部分を取り出す。


これをたくさん集めてジャラジャラを床に落とすと、なんともいえないいい音がする。だが、何も感じなかった人はそれはタダの音、嫌だと思った人は騒音、おもしろいと思った人は、「音楽」である。音楽の楽は、楽しむの楽だ。


昨日書き忘れたが、池田さんが、イギリスだかどこだかの小学校に行ったときに、音楽と言う言葉をこう教えたそうだ。
音を楽しめれば、その時点で音楽だ。MUSICと音楽を一緒にしてはいけない。こう池田さんは考えている。


その小学校で教えていた音楽、いやほとんどの学校で教えている音楽は「音楽」ではなく「MUSIC」のようだ。だからその小学校の子供は、授業が終わった後も、椅子をコンコンたたいては「Oh,it's my Ongaku!」、壁をばしばし叩いては「Oh,it's my Ongaku!」だそうだ。うらやましい。




さて話は戻して。どこまで行ったっけ。


缶だ。結果的に4本の切込みを入れて、3つのベロができる。これを指ではじきやすいように起こしてやると・・・?カリンバだ。3種類の音が出る、ちょっと危なっかしいカリンバだ。ずっと使いたければ切り口をやすりで削る必要がありそうだ。
切り方が悪かったのか、僕のは音の高低が激しすぎるようになってしまた。


しばらくペンペン鳴らしていたが、次の楽器を作るため、このカリンバは犠牲になってしまうようだ。残念。
残しておいたもう片方の缶のプルタブを取り外し、その中に水を満タンにまで注ぐ。
次に両方の缶(片方はさっきのカリンバ)の縁に、接着剤をたっぷり塗りたくる。これが足りなかったせいで、後で塗り足す羽目になった人もいた。僕もその一人だ。


10分ほどで接着剤が乾いてくるので、それから2つの缶をあわせる。この際、上下の飲み口の位置をそろえなければならない。
ビニールテープでつないだ部分をしっかり巻けば、「アクア缶」の完成だ。さかさまにすることで、「かぽかぽかぽ」と、水が流れるような癒し系の音がする。


耳に当てたり、あごに当てたり、頭にのっけたり、みんなでかぽかぽ。癒され、いじられまくりました。目をつむった状態で耳の両側に当てられると、なんともいえないくすぐったい感じがする。


十分楽しんだところで、アクア缶にデコレーションをする。模様の付いた紙を貼ったり、巻いたり。模様の違ういくつかの紙を組み合わせることを「コラージュ」と言うらしい。


千代紙の模様をを超細かく切り取って貼っている人もいれば、新聞の切抜きをうまい具合にレイアウトした人、雑多にぺたぺた貼った人もいる。僕は後者。


完成した人から、池田さんの指導の下、フィルムケースで笛を作り始める。細い二等辺三角形に穴を開けた(1センチほど残してテープでふさぐ)フィルムケースに、先をつぶしたストローをテープで貼る。大雑把にそんな感じだ。フィルムケースの大穴を手で塞ぐと音が低くなる。穴の塞ぎ方で、思うままに音階を作れる。




ひとつ欠点がある。音階を作れるのはいいが、よく知っている曲でないと、何の曲だかさっぱり分からない。
自分の持ち歌を1曲決め、発表会をした。思い思いの曲でそれぞれ笛を吹いた。残念ながら半分ほどは曲が分からなかった。


最後に、今までの楽器などを使って、「楽曲」の演奏をする。3グループに別れ、それぞれ構想を練る。楽曲と言うくらいだから、静寂に始まり、静寂に終わるという、「区切り」が必要なのだそうだ。逆に言えば、静寂で終わる必要があるので、足音がコツコツなっていようと、それも楽曲の一部なのだそうだ。


1グループ、3グループは平土間で、2グループは中庭で発表。中庭の響きがすごくいい。ストローラッパも快調だ。
楽曲の一部に声を入れているグループがあり、池田さんはすごくいいと言っていた。全て楽曲の一部なのなら、むしろ声だけでもいいと、そういうわけだ。




そんなかんじで、2日間のWSは終了した。


池田邦太郎さん、本当にありがとうございました!!